ラヴシークレットルーム Ⅱ お医者さんの彼との未来


「そうか・・・臨床心理士か・・・」


伶菜が怪我でこの病院に入院していた頃、
小児科プレイルームの前で立ったまま、そこに居た人達のやり取りに見入っていた姿を想い出した


そこでみつけた夢に向かって
ちゃんと進んでいる


あの日、伶菜の手を離したこと
ひとりで自宅マンションにいる時に
これまで何度も後悔した
寂しいという感情がこんなにも
自分の中で大きくなるなんて思っていなかったから


でも、あの日、そうしたことで
彼女が彼女らしく生きられる手段を得ようとしていることは
素直に嬉しい
そう想う


キミは僕の希望

それが現実になりそうで
本当に嬉しい



真里さんの受診の裏理由は
伶菜の良い近況報告だったんだな






そう思って安堵していた俺に真里さんは

「日詠先生・・・先生はただ、今の伶菜の状況を指をくわえてみているだけじゃないんでしょ?・・・先生だから・・・できることがあるんじゃ・・・」

ついさっきほっとした表情をみせた人とは別人だったかのような鋭い瞳で俺を諭すようにそう問いかけた。


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