ラヴシークレットルーム Ⅱ お医者さんの彼との未来


伶菜の近況に関する情報が何もない中
寂しさを紛らすために、
そして、自分を成長させるために歩き出した伶菜も頑張っているから、俺も医師として自分を成長させなければならない
そう想った俺は、ここ2年間
ずっと興味を持っていた ”双胎間輸血症候群” という専門性の高い疾患についてより深く学ぶために
国内外の短期留学を繰り返していた


あの日、伶菜との別れを選んだことが間違いではなかった
そう思えるようにこの2年間そうやって生きてきた



『俺だから、できること・・・・』



キミは僕の希望

でも、僕はキミの希望になれるのか?
そんな疑問が頭に浮かんだ


伶菜とは別々の道を歩んできたと思っていた
でも、真里さんからの臨床心理士を目指しているという伶菜の近況を耳にしたことで
伶菜と俺の、それぞれの道が徐々に重なり、そして1つの道になるような
そんな感覚がふと頭をかすめた



「伶菜は今、きっと目を瞑ったまま、あなたを追いかけている。」


『・・・・・・・』


「そんな彼女を導くのはこれまでも、これからも、日詠先生、アナタだって、私は思っています。」



目を瞑ったままという言葉

それは伶菜が自分の本当の想いをひた隠して、前に進もうとしているということだろう
伶菜の本当の想いを拾い上げて欲しい
そんな真里さんの想いも込められている言葉でもあるんだろう



「だから日詠先生・・・」


真っ直ぐに俺を見つめながら真里さんが紡いだ言葉に俺は背中を押された。

今度は俺が伶菜を追いかけてもいい・・と。


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