ラヴシークレットルーム Ⅱ お医者さんの彼との未来
急に変わった彼の声。
溜息混じりだけど優しい声。
『・・えっ・・・私?!』
そんな彼のペースに簡単に呑まれてしまった私は
彼の言う“誤解”の意味も理解できないままで。
「・・・・いや、誤解させたのは、オレだな」
『誤解させたのって・・・・』
頭の中が混乱し始めた私は
ついつい彼の言葉をオウム返ししてしまって。
それでも彼は
「今までも、今も・・・これからもお前のコトが・・・・」
今までで一番穏やかな表情で私に向き合っていて。
『私のコト?』
そんな顔を覗いてしまった私はもう
すっかり彼の大きな波の内に呑まれていて。
「だから、お前のコト、ス・・・・・キなんだって。」
『なっ、私のコトが・・・気になるんだって・・・そんなに私、頼りないんですか?・・・・そりゃ、私、臨床心理士1年生ですけど、一応、臨床実習では結構、成績よかったんですよ・・・信じてもらえないかもしれませんけど・・・』
彼が小さな声で呟いた言葉までも
うっかり聞き逃してしまった。
はぁ・・・
再び彼から漏れた大きな溜息。
そして彼は
悩ましげな苦笑いを浮かべた直後
真剣な眼差しでおもむろに口を開いた。
“ア”
“イ”
“シ”
あれっ?
あの時と・・・・同じ・・・
3年前、、病院の屋上で
遠く離れた場所から彼が声にすることなく私に投げかけた言葉
「・・・・てる・・・・」