ラヴシークレットルーム Ⅱ お医者さんの彼との未来
今、すっかり自分の頭の中がゴチャゴチャしてるけど・・・でもそうに違いない。
今の彼の口の動きは
あの時、ナオフミさんが私に伝えたかった言葉だ、きっと。
それぐらいは
ちゃんと聞いておいてもいいかもしれない。
いつも言葉が少ない彼が
あの時、あんなにも真剣な瞳で訴えかけようとしていたんだから
しかもこんな近くで・・・・
『日詠せん・・・ナオフミさん!今度こそちゃんと声に出して、言って・・・・って、あれ?』
目の前にいた彼が私の視界から消えた。
それからすぐに感じた首元にひんやりする感触。
『これって・・・・』
春の日差しに反射するまばゆい光。
「愛し・・・てる。」
私の胸元でまばゆい光を放っていたのは
ネックレスに引っ掛けられたシルバーリングだった。
それはおそらく結婚指輪。
『これって・・』
“愛してる”という彼の声。
それが夢なのかそれとも現実なのか
目の前にいなくて、背後にいる彼のほうへ振り返る。
「・・・やっと渡せた。」
ちゃんと私の目の前で向き合ってくれていた彼。
『・・・やっと?』
「ああ。やっと。」
『いつから、これ・・・を?』
「・・・去年。』
『去年?』
驚いた。
てっきり、浜松でふたりだけの挙式をしてから間もなくの頃に指輪を買っていてくれたのかもと思ったから。
去年なんて別れてから2年も経っていて、
しかも全然会っていないどころか連絡すらとっていなかったから。
でも、なんで去年なんだろう?
『なんで・・・・』
「伶菜と一緒に支えたい・・・改めてそう思ったから。」