ラヴシークレットルーム Ⅱ お医者さんの彼との未来
Reina's eye ラストケース:最初で最後の約束


【Reina's eye ラストケース:最初で最後の約束】




ポーン♪


“500メートル先、右方向です”



女性のキレイな声で今、自分が車の中にいることに気がついた。
寝ませんよなんて声高らかに宣言していたくせに・・・・祐希と頭をつき合わせたまま意識を飛ばしていた私。


しかも高速、じゃなくて
一般道走っているし


夜勤明けのナオフミさんが運転してくれてるのに私ったら
情けない・・・・




『ごめんなさい、私・・・』


「ごちそうさま。」


『へっ?』


「なんか、すごく満たされたから・・・」





満たされた?

ナオフミさん
やっぱり私の飲みかけのウーロン茶飲んじゃったのかな?




『ごめんなさい・・・私の飲みかけで・・やっぱりさっき、サービスエリアでお茶でも買っておけばよかったですよね?』



フッ・・・



「・・・ココロが、かな」


ナオフミさんが運転しながら小さく笑った後そう呟いた。



ココロが満たされたってこと?
ただ私は眠ってしまっていただけなのに?





『寝顔フェチ???』


やばい
つい口に出しちゃった



「・・・興味なし」



そうだよね
っていうか
寝顔フェチってなんか怪しい響きで



『すみません、ワタシったら・・・凄く失礼な・・』



取りあえず謝っておこう

ナオフミさんは
病院では上司だし
プライベートでは・・・あれっ?


恋人・・でいいんだよね?

もしかしてそれはワタシだけの勘違いで
“実は血が繋がっていて再び兄になっちゃったんだ”とか
そしたらワタシ・・・
カレのコト、やっぱりスキだって気持ち
今度こそどうしたらいいの?






「・・・伶菜以外、のはな・・・」



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