ラヴシークレットルーム Ⅱ お医者さんの彼との未来
「ホントゴメンね。」
『気にしないで。さ、真里も一緒にランチでもしない?そろそろ祐希がお腹すいたって言い出す頃だしね。祐希のお守りしてくれたお礼にご馳走するから・・・入江さんもどうですか?』
真里の申し訳ないという気持ちを逸らすために
車庫から玄関のほうにようやく駆け寄ってきた入江さんにも声をかけた私。
「ランチ?行くかな。いいの?僕もついていっても・・・」
私と真里のやりとりを耳にしていなかった入江さんは少しおどけた様子でそう言った。
それにより、さっきまでのなんだか重苦しい空気が一気もスッキリとしたモノに変化して。
『もちろん!』
「当然!」
その場の空気がスッと変わり肩の力が抜けたおかげもあってか
私と真里も入江さんに対して元気よく同時にそう返事をしてしまい、ついお互いに顔を見合わせて笑ってしまった。
「じゃ、お言葉に甘えようかな。」
入江さんも彼独特な爽やかな笑みを浮かべた。
そしてこのメンバーに祐希を加えてランチに出かけた。
しかし、眠くなっていた祐希がぐずったおかげで真里や入江さんと美咲さんのことや昨日のお兄ちゃんとの出来事などについて話している余裕がないまま、ランチを終えてしまい、真里とはお店の前で別れてしまった。
そして入江さんと祐希の3人で再び車に乗り込んだ私達。
自宅に近い場所でランチをしたこともあって、私自身も迷うことなく道ナビをすることができ、無事自宅マンションに到達した。
「じゃ、そろそろ帰ります。」
『えっ、でも・・お茶でも淹れます。』
「いえいえ、それより、日詠のメシでも作って待っててやって!アイツ、伶菜さんのメシ、美味いって絶賛してたから、きっと食いたいと思うよ。コレ、車の鍵返しておくから。じゃ、僕はここで失礼します。」
入江さんは自宅マンションの入り口でまたまた爽やかな笑顔で私にそう言い、歩いて駅のほうへ向かってしまった。
そんな彼の姿が見えなくなるまで “いろいろありがとう” の気持ちを込めながらその背中を見守った。
『帰っちゃったね、入江さん。じゃあ、祐希、今日、きっとお兄ちゃん帰って来れないだろうから、夕飯用のお弁当でも作って持っていってあげようかっ!』
「マー♪」
自宅マンション前で意気投合したらしい私と祐希は急いで部屋に行ってお弁当を作り、早速、それを持参してお兄ちゃんが勤務している病院に向かった。