トキメキのその瞬間を
「あ?」
その瞬間聞こえてきたドスの低い声。
「お納め下さい…」
そんな訳の分からない自分の声に、周りの空気が張り詰めたようにシーンとしているのが分かる。
「何言ってんだお前」
神白千秋のそんな怒りの含んだ声が頭上から降ってきたかと思うと
次の瞬間「あははははっ」と誰かが盛大に笑う声が聞こえてきて、思わずその声に下げていた頭を上げる。
「ごめんね、コイツ怖いよね。でも大丈夫だよ水だし!気にしないで」
ヒョコっと神白千秋の後ろから顔を出したのは、綺麗な栗色の髪に少し垂れ目がちな色っぽい瞳が印象的な柊木君だった。
「でも…服が…」
いきなりの校内2トップイケメンに囲まれて、周りからの視線集めまくりなこの状態で、冷静でいられるわけがなくて。
「平気平気、それにしてもお納め下さいって!ククッ」
柊木君は心底面白そうに笑うと、うっすら目に涙まで浮かべている。


