強引な政略結婚が甘い理由~御曹司は年下妻が愛おしすぎて手放せない~
どうして突然、謝られたのか分からない。

不思議に思いながら振り向くと、真夜が私のことを見つめていた。

「潔子さんが亡くなったとき、そばにいてあげられなくて」

「えっ」

ごめんねってそういう意味だったんだ。

私は、軽く笑顔を作って答える。

「仕方ないよ。そのとき真夜はバリにいたんだもん」

「それでも俺は、お前のそばにいてあげたかったよ」

そう告げた真夜の手が私の頭に触れると、くしゃっと髪を優しく撫でた。そこからじんわりと真夜の体温が伝わってきて、彼が触れた場所に私はそっと手を置く。


まるで、泣きそうになっていた私に気が付いて、それを慰めるような真夜の行動にさらに涙が出そうになった。

けれど、必死に下唇をかんで涙をこらえる。


「そろそろ帰るぞ」


真夜が、私とは視線を合わせずにすっと立ち上がる。

そのままリビングを後にしたので、私は急いで彼の後を追いかけた。

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