強引な政略結婚が甘い理由~御曹司は年下妻が愛おしすぎて手放せない~
母子手帳交付についての説明とお会計を済ませてから、産婦人科を後にする。

まだ時間もあるので、このまま区役所へ向かおうと歩いていたときだった。


「すみません」


後ろから、凛とした女性の声に話しかけられた。

振り向くと、大きなサングラスを掛けた、背の高い黒髪の女性が、口もとに笑みを浮かべて私を見つめている。

「突然ごめんなさい。姿月明さんですよね?」

「えっ……はい」

私の知り合いに、こんなに背が高くてスタイル抜群の女性なんていたかな?

そう考えていると、目の前の女性は掛けているサングラスを少しだけずらした。

「ごめんなさい、人が多いところではサングラスを外せないの。まわりに気付かれて騒がれると困るから」

その瞬間、気が付いた。

私、この人のことを知っている……。

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