強引な政略結婚が甘い理由~御曹司は年下妻が愛おしすぎて手放せない~
すると、玄関の扉が開く音がして、ガサガサと何やら騒がしい音が聞こえきた。

それから、バタバタと廊下を慌てて走ってくる足音のあと、リビングの扉が勢いよく開く。


「あっ、やっぱり真夜もう帰ってきてる」


現れたのは、両手にスーパーの袋を抱えた明だった。

「買い物行ってたのか?」

「うん。ちょっと買うものが多くて遅くなっちゃった」

そう告げて、キッチンへと移動している明を見て俺は慌ててしまう。

「おい、明。お前、妊娠してるんだろ。重いもの持つなって」

俺は、明の両手から買い物袋を取り上げると、代わりにキッチンへと運ぶ。そんな俺の背中に明の弾んだ声が届いた。

「そういえば病院に行ったらね、今、七週だって。予定日は真夜の誕生月と同じ六月だよ。もしかして日にちも同じになったりして」

「そうか。そうなったらすごいな」

明から妊娠したと聞かされたとき、驚きと喜びが一気に押し寄せて、しばらくは頭が真っ白になった。今は、産まれてくるその日がとにかく楽しみで仕方がない。

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