会長候補はSweets☆王子!?
「大内君は心配性だなー。ぜーんぜん、大丈夫だってば~」


 俺は、病院の裏庭の花壇を、塚本さんが乗った車椅子を押しながら、グルグルと廻っている。もう何周目になるんだろう?

「大内君、疲れない?」

「いいえ、全然」


 アルミ製車椅子も、そこに乗っている患者も、とてもとても軽い。
 塚本さんは、初めて会った時は、もっとふくよかで柔らかいイメージがあったのに、今は少なくとも5キロは痩せているはずだ。

 もちろん、女性に体重の推移を聞くような無粋なマネは出来る訳もないが。


「……それより! アイツの、池永の立候補届ってマジで受理されたんですか?」

「うん! マジマジ」


 頭が痛い。
 西村姫子という強力な対立候補が、先に立候補届を済ませているとは言え、池永が女子たちの間で爆発的な人気があることだけは確かだ。

 政治の世界では、『神輿(みこし)は軽くておバカがいい!』という有名な格言がある。

 大した公約を持っていない、未熟な若い政治家でも、見た目の良さやイメージだけで当選して、あっという間に大臣……首相にのぼりつめるようなケースだって、現実の国政ではあり得るのだ。
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