手招きする闇
9 理子のマンション 一階

理子「俊樹、寄ってく?」
俊樹「えっ?」
理子「おばさん、今日も仕事で遅いんでしょ?」
俊樹「まあ」
理子「うちも両親出かけてていないの。カレー作っておくって言ってたから、一緒にどう?」
俊樹「誰もいないのに、俺を上げるつもり?」
理子「あら、ダメ? いいじゃん、俊樹とは中学からの仲だし。それに、前は良く遊びに来てたじゃない」
俊樹「でも・・・」
理子「あら? それとも俊樹、もしかして私を女として意識してる?」
俊樹「なわけねーだろ」
理子「だよね。だったらいいじゃん」
俊樹「わかった。それじゃご馳走になる」
理子「行こっ」 
     
 理子、彼の手を引くとエレベーターに乗り込み、五階のボタンを押す。
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