永久溺愛〜オトナの独占欲は危険です〜



せめて前日に“女の人”とくらい言ってくれてもよかったのではないか。

そう思う私は重い人間なのだろうか。
いずれにせよ、紘毅くんと見合わない。


『さっきから何言ってんだしお…』
「会いたくない」

『は?』

「紘毅くんと会いたくない…私、しばらくおばあちゃんの家に帰る。紘毅くんと話したくない」


子供染みててごめんなさい。
けれど、そうでもしないと息苦しくて仕方がないの。

強制的に電話を切って、スマホの電源自体をオフにすることにした。


「先にお風呂、入っておいで」


渡されたのは坂野先輩の服とバスタオル。
私が電話をしている間に準備してくれていたようで。

お風呂まで借りてしまって申し訳ないと思いつつ、素直に入らせてもらった。

< 232 / 288 >

この作品をシェア

pagetop