かすみ草揺らぐ頃 続く物語 ~柚実16歳~
「なに」
 私の視線か、何かに気がついて。
 彼が上目遣いで私を見る。
 私はそれだけで、どっくんとしてしまう。
「純」
「なに」
 彼は私を見つめる。
 誰もいない、放課後の教室。
 西日が微かに射している。
「私は、純が好きだよ」
 純は、顔色ひとつ変えずに、私を見返す。
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