かすみ草揺らぐ頃 続く物語 ~柚実16歳~
 別に学校の成績なんて正直どうでもよかったし、純と競うなんて尚更。
「別にどうぞ」
 彼は目を伏せて、ウオークマンのイヤホンを耳に入れる。
 バンドをやっている彼は、情報収集でもしてるのか、それとも単に趣味に興じているのか。
 私は椅子に反対向きに跨り、椅子の背を抱いてそんな彼を見つめていた。
 いつも青白い顔をして、そして素っ気なくて。言葉数も少ない。 
 その話は後々、と言い切った私だけれども、やっぱり私の直情的短絡的性格上、述べずにはいられない。
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