かすみ草揺らぐ頃 続く物語 ~柚実16歳~
 純の普段の声は低くて朴訥としているので、あまり耳には入ってこないので助かった。
 次は英語の授業だった。
 英語なんて、教科書をひたすら丸暗記していればテストなんて楽勝。
 だから、授業なんて受けなくても大丈夫なのだ。
 なので、私は授業中に散文を書くことにした。
 純に云われたからではなく、むしゃくしゃした気持ちを文に興したいと思ったのだ。
 英語の教科書は出して置いて、雑記帳を取り出した。
 いつも、紙の上にペン先を乗せれば、何か言葉が躍り出す。
 だけど、今は何も文字が生まれなかった。
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