かすみ草揺らぐ頃 続く物語 ~柚実16歳~
 気がつくと、空の色は薄い青と深い紫のグラデーションになっていた。
 あれ、ここは……? 
 私は目をこすりこすり、辺りを見回すと、そこはいつもの教室ではない。
 けれど、見覚えがある――そうか、1年の時のクラスだ。
 私は知れずと、眠ってしまっていたのだった。
 遠くで蝉時雨が聞こえる。
 それに後押しされるかのように、私は席を立ち、高野先生のいるはずの職員室へと脚を向けた。
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