かすみ草揺らぐ頃 続く物語 ~柚実16歳~
「そこまで考えてなかった」
「用心しなよ。先生は仕事背負ってるんだから」
そこで、武道館の影で抱き合っていたなっちゃんと禿げ親父の姿を思い出した。
――ほんと、用心しなよ。
壁に耳あり、障子に目あり。
「そうだ、先生。剣道部の顧問って誰先生だっけ?」
ここで確かめておこうと思ったのだ。
先生は前を真っ直ぐ見ながら応える。
「ん~、と。亜紀先生じゃないか。中島亜紀先生。そうだよ」
亜紀先生――確か3学年の担任の先生だったと思う……教科は社会科……。
「待って。本当に亜紀先生?」
亜紀先生は、小柄で若い女の先生だ。まず禿げあがっていない。
「間違いないよ」
「そっか……。ちっさい男の先生が顧問かと思ってた」
「用心しなよ。先生は仕事背負ってるんだから」
そこで、武道館の影で抱き合っていたなっちゃんと禿げ親父の姿を思い出した。
――ほんと、用心しなよ。
壁に耳あり、障子に目あり。
「そうだ、先生。剣道部の顧問って誰先生だっけ?」
ここで確かめておこうと思ったのだ。
先生は前を真っ直ぐ見ながら応える。
「ん~、と。亜紀先生じゃないか。中島亜紀先生。そうだよ」
亜紀先生――確か3学年の担任の先生だったと思う……教科は社会科……。
「待って。本当に亜紀先生?」
亜紀先生は、小柄で若い女の先生だ。まず禿げあがっていない。
「間違いないよ」
「そっか……。ちっさい男の先生が顧問かと思ってた」