かすみ草揺らぐ頃 続く物語 ~柚実16歳~
「もう。せっかく乾いたのに」
「ほんとだな」
「先生がビバルディなんか流すからだよ。雷鳴の音楽なんでしょ」
「まあ初めはそうだが」
「早く逃げよう」
「逃げる?」
ゴロゴロ、ピシャァ!!
稲妻が目に見て取れた。
「ぎゃあ!」
私は思わずタオルを固く握ったまま、先生に抱きついてしまっていた。
「黒沢、オマエ……」
「そう、カミナリ怖いのっ!!」
「ほんとだな」
「先生がビバルディなんか流すからだよ。雷鳴の音楽なんでしょ」
「まあ初めはそうだが」
「早く逃げよう」
「逃げる?」
ゴロゴロ、ピシャァ!!
稲妻が目に見て取れた。
「ぎゃあ!」
私は思わずタオルを固く握ったまま、先生に抱きついてしまっていた。
「黒沢、オマエ……」
「そう、カミナリ怖いのっ!!」