かすみ草揺らぐ頃 続く物語 ~柚実16歳~
「黒沢が物理で単位落として、留年なんてことにならなきゃな」 
「ぐぐぐ……」
 すると、先生は隣の不在の先生の椅子をくるっと私に向け、座るように促した。
「学年末試験通れば、物理ともおさらばできる。3年時の教科で、選択しなきゃいいんだからな。今これからが正念場だ」
 その言葉に、私は手にしていた教科書を先生の前に放る。
 そして座るように言われた、足許にロールのついた椅子に座る。
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