かすみ草揺らぐ頃 続く物語 ~柚実16歳~
いつもオドオドした小動物みたいな彼女はどこへやら。
今は、しゃんと立っている。口調も滑らかだ。
そんな彼女を前にして、私は繋いでいた手を離そうとした。
けれど、純は振りほどきはしなかった。
「まあ、……それなりに。それより、運転席は彼氏さん?」
彼女は車の中を振り返り、彼氏に軽く手を振る。彼氏も振り返す。
「そうなの。前に言ったわよね。海辺でナンパされたって」
「ああ、そうそう」
それで純からの気は逸れたみたいで……私としてはほっとしてるんだけど。
「俺、ちょっと先行ってる」
何か気まずいのか、それとも女子同士で話をさせようと気を利かせてくれているのか、純はゆっくりとこの場を離れた。
そんな純の背中を見て、香花ちゃんは続ける。
「ほんとはね、ナンパされたんじゃなくて、したのは私の方なの」
「なぬ!?」
今は、しゃんと立っている。口調も滑らかだ。
そんな彼女を前にして、私は繋いでいた手を離そうとした。
けれど、純は振りほどきはしなかった。
「まあ、……それなりに。それより、運転席は彼氏さん?」
彼女は車の中を振り返り、彼氏に軽く手を振る。彼氏も振り返す。
「そうなの。前に言ったわよね。海辺でナンパされたって」
「ああ、そうそう」
それで純からの気は逸れたみたいで……私としてはほっとしてるんだけど。
「俺、ちょっと先行ってる」
何か気まずいのか、それとも女子同士で話をさせようと気を利かせてくれているのか、純はゆっくりとこの場を離れた。
そんな純の背中を見て、香花ちゃんは続ける。
「ほんとはね、ナンパされたんじゃなくて、したのは私の方なの」
「なぬ!?」