かすみ草揺らぐ頃 続く物語 ~柚実16歳~
「デート、って、ちなみにどこ行ったの」
「んー、売れないミュージシャンのライブ? 全然盛り上がらなかった」
 私も高橋晴也さんなるアーティストのライブに連れてってもらったけど、楽しそうな純を見てこっちも楽しかった。
 歌詞にも興味あったし、売れてないだろうが何だろうが、その楽曲にはこころ踊った。
 それにしても、純、いつの間に香花ちゃんを誘ったのだろう……。
 誘ったのは彼女の方からか? まあ、それはどうでもいいけど。
 真っ白いコートを着て、まるで冬の妖精のような彼女は、真っ直ぐに私に視線を向けて言った。
「……柚実ちゃんのお陰なのよ、何もかも。友だちがいなかった高校生活で、柚実ちゃん仲良くしてくれたでしょう」
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