かすみ草揺らぐ頃 続く物語 ~柚実16歳~
包みを開けながら、純は小首を傾げる。
ケーキの上にはちゃんと筋がつけられていて、小さな南天が添えられていた。
「自分で作っておいて、これ? はないんじゃない?」
私は笑い泣きになってしまった。
「純って、クッキーとマドレーヌの違いは解らないのに、よく作れるね」
「レシピ見ればとりあえず作れる」
「一応、器用なんだっけ」
その繊細な指から、音楽も料理も紡ぎ出される。
「あ、フォーク忘れた」
そう言いながら、頬を掻く純。
「いいよ」
その冷たい手を温めてあげたいから。
その細い指から産まれるメロディを受け止めたいから。
私が隠し持っていた手袋のプレゼントは来年に持ち越しだ。
「純、指ですくって、私にください」
ケーキの上にはちゃんと筋がつけられていて、小さな南天が添えられていた。
「自分で作っておいて、これ? はないんじゃない?」
私は笑い泣きになってしまった。
「純って、クッキーとマドレーヌの違いは解らないのに、よく作れるね」
「レシピ見ればとりあえず作れる」
「一応、器用なんだっけ」
その繊細な指から、音楽も料理も紡ぎ出される。
「あ、フォーク忘れた」
そう言いながら、頬を掻く純。
「いいよ」
その冷たい手を温めてあげたいから。
その細い指から産まれるメロディを受け止めたいから。
私が隠し持っていた手袋のプレゼントは来年に持ち越しだ。
「純、指ですくって、私にください」