かすみ草揺らぐ頃 続く物語 ~柚実16歳~
 ただ単に、私から生まれたものを評価されると嬉しかった。
「純。好きだよ」
 唐突に私は、愛の言葉を口にした。
 すると彼は、じっと私を見て、そして視線を逸らして。
「――解ってる」
 とだけ、言った。
 伝わってるならそれでいいや、と、私もそれ以上は深追いもせず。
 彼氏彼女っぽい行動をとっていることだし、と。
 クラスも一緒で、お昼も移動教室も一緒で。
 放課後こそ連絡はとらないけれど、それは各々の時間を大切にしているのであって。
 私は、今の関係が好きだった。 
 このままでいいと思っていたから。
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