かすみ草揺らぐ頃 続く物語 ~柚実16歳~
 連れてこられたのは、ライブハウス――というか。
 小さなコーヒーハウスだった。
 音響設備がある他は、ほんとに小さなお店だ。
 並んで、チケット代を払って(俺が誘ったんだから、アンタの分も俺が持つと言って、何千円も払ってくれた)。
 初めの方のチケット番号だったせいか、一斉にステージの方を向いたテーブル席の、前の方に陣をとれた。
「アンタ、何飲む? ワンドリンク制なんだけど」
「ビール」
 私は即座に答えた。
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