うるせえ、玉の輿。
30分って言ってたのに早くないかなと、窓を見る。
案の定、彼ではない。知らないおっさんのバイクが通り抜けていく。
「どんだけ焦がれてるのよ。30分だし、私ご飯を並べてるからお風呂でも入ってきたら?」
「今日のご飯なに?」
「あ!」
野菜炒めを三つのお皿に分けていたが、慌ててフライパンを戻す。
「今日の女子力の高い差し入れ! ありがとー。女子社員からめっちゃ喜ばれてたよ」
「ああ。少しでも彼と長く話したいし、麻琴ちゃんが日焼け止めも塗らずに太陽に犯されるのが心配でね」
「言い方、言い方。でもありがとう」
「いいえ。紫外線はきをつけるのよ」
なんて酷い言い方だ。それにちゃんとタオルで頭をかぶり、畑用の麦わら帽子をかぶり、マスクをしていた。
大量にもらったピザは冷凍して、今日は野菜炒め、きゅうりと沢庵と納豆と生卵を混ぜてご飯にかけれるようにしたやつ。キノコたっぷりの味噌汁。これでは、あの筋肉だるま君には肉が足りないのではないだろうか。
仕方なく楽しみに漬けていた鳥ハムをトマトをスライスして交互に乗せていく。
鳥ハム、この量なら私一週間かけるんだけど。