うるせえ、玉の輿。
『私は風呂上がりの業平の乳首を襲いました』
そう書かれた付箋を、おでこに貼られた。
私の目の前には、ジョージさんにご飯をよそっている業平と、戸惑いつつも私の額に視線を向けるジョージさんの姿だ。
「ご飯、足りる?」
「十分です。なんか、日本昔話に出てくるぐらい、茶碗から盛り上がってます」
「でも食べるよね?」
くすくすと意地悪に笑う業平と、緊張してるのか頷く彼。そして付箋を貼った私。
うん。私から見て、二人は結構お似合いに見える。
「あっ」
ジョージさんに、鳥ハムを取ろうとして手を伸ばした業平が手を引っ込める。
するとすかさず彼の方が『大丈夫?』と気にかけてくれる。
「いや、タンクトップに胸が擦れちゃって」
「え、……あの、だ、大丈夫ですか」
どう反応していいのか戸惑っているジョージさんは、あっと小さな声をあげた。
「良かったら、これ」
取り出したのは、絆創膏。
絆創膏を貼った業平を想像したら、野菜炒めを全部吐き出しそうになった。
いやいや、無理。絆創膏で胸を隠す業平、ほんと無理。