ねえ、理解不能【完】




千草の家の前。
千草と広野みゆちゃんの姿が視界に入る。



「青、どうしたの?」


もう一度ゆうに聞かれたことで、はっとしてゆうに意識を戻す。

見上げれば、ほんの少し眉を寄せたゆうの顔があって、私は不自然にならないよう首を横に振る。



「なんでもないよ?」


本当になんでもない。二人がいたってどうってことない。私には関係ないもん。



だけど、ゆうの視線が私の向こう側、つまり千草たちのほうへ移ったから、ドキリとしてしまう。

何のドキリか分からないけれど、どうしてか変に焦ってしまって。


ゆうの顔から一瞬笑みが消えた。だけど、すぐにいつものゆうの顔に戻って、視線がわたしに戻る。

ぎゅっと手に力がこめられたような気がしたのは気のせいだろうか。



「うん、なんでもないね」


私のセリフを繰り返したゆうに、私は頷く。




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