彼女は実は男で溺愛で

 シャワーのお湯が体に直接当たる。

 明るい場所で暴かれる恥ずかしさと、いつもとは違う彼の態度に、勝手に脚は震え出す。

 ガクガクする脚の間に彼の腿が押し入れられ、しゃがみ込むことは許されない。

 押し入れられた腿の付け根に彼の熱を感じ、辱められているのに体の奥が甘く疼いた。

「あの、当たって」

 小さく訴えると、僅かに体を揺らした彼が、わざと私に押し当てるように体を近づけた。

「ゆ、悠里さんっ」

 動揺から、体を捩ると態勢を崩して、彼もろとも雪崩れ込むように座り込んだ。

 彼の背中にシャワーが当たり、彼の髪から雫を落とす。
 濡れた髪が、彼の色気を増幅させていやらしい。

 馬乗りになる直前のような格好で、覆い被さっている彼が顔をゆっくりと近づけて唇に優しく触れた。

「ごめん」

 そう言って、離れていく彼の体にしがみつく。

「いかないで。私、龍臣さんに言われてショックでした」
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