彼女は実は男で溺愛で
『龍臣』という名に反応するように、悠里さんの体が揺れた。
それでもなにも言わず、私の言葉を待ってくれている。
あの人の言葉をそのまま伝えるのは憚られたけれど、間違って伝わるのは嫌で、そのまま口にする。
「ヤッたのなら、あいつも盛りのついた猿みたいだろうって。悠里さん、そんな面を見せないから、私じゃ満足していなんじゃないかって」
「な、にを」
息を飲み、なにか言おうとしている悠里さんに言葉を被せる。
「いつも私ばかりで、悠里さんが、その、最後まで、あの、男の人って」
「もういいから、それ以上言わないで」
額に腕を当て拳を握りしめる悠里さんの掠れた声に、胸が締め付けられる。