彼女は実は男で溺愛で

 悠里さん、販売促進課って言っていたから知っているかなあ。
 知的な男性を想像し、その想像上の彼を悠里さんの隣に並べてみる。

 すごくお似合いで胸が躍る。

 今度、聞いてみよう。
 染谷さん知ってます?
 もしかして、悠里さんの恋人ですかって。

 飛躍した想像は、ふと現実の方の記憶を呼び覚ます。

 悠里さんと話していた、経営管理本部の本部長。
 西園グループの後継者有力候補。

 あの人ともお似合いではあったけれど、悠里さんにはもっと穏やかで優しそうな人が恋人だといいな。

 勝手な希望を思い浮かべ、いつか私も悠里さんに『この人が私の恋人です』と紹介できる日がくるのかな、とぼんやり思った。
< 45 / 390 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop