彼女は実は男で溺愛で

「なにから話したらいいかな。今までバレたことはほとんどなくて、少し戸惑っているの」

「ごめんなさい」

 小さな声がもれると、ふふっと悠里さんは笑う。

「史ちゃんが謝ることないのよ」

 言葉を選んでいるような悠里さんに、私は自分の思いを伝えた。

「私は、染谷さんにも言いましたけれど。悠里さんに憧れていて。今までみたいに、お姉さんとしてお慕いしてはいけませんか」

 悠里さんは水の入ったグラスの縁を指でなぞり、なにか考えているようだった。

「あの」

 言葉を重ねようとしたところで、店員さんが顔を出した。

「失礼します。グリーンサラダです」

 そこから次々に運ばれてきて、テーブルがいっぱいになる。
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