初恋してます。
きっと、もうテレビカードの残土数がゼロになったんだろう。
「さっき、そこで看護士さんから外出の許可がやっと降りたって聞いた。それから、私達忙しいから、よろしくねって……。ほら、これ車椅子!」
病室に着いて間もないのにその人が慣れた手付きで車椅子の準備をする。
もしかして、看護士さん達に教えてもらったんだろうか。
「慣れてるんだね……、車椅子」
「いや、さっきそこで看護士さん達にしっかりとレクチャーしてもらったばかりさー……」
「……やっぱり、……そうなんだ」
私が自分で体を起こしてベッドの脇に座ると、その人が腰を屈めて大きな鳥が翼を広げるように両手を大きく広げた。
「さぁ、おいで!」
私の上半身の体重を早く自分にかけるんだと簡単に言う。
「えっ、……やだ!」
「どうして?!これから、車椅子に乗るのに……」
「だって、恥ずかしい……」
私はその人から顔を背けた。
「えっ、……今更──」
「、………」
私が一言返そうとしている間にその人は私をひょいと軽くお姫様抱っこをして車椅子に乗せてくれた。
「さぁっ、行くぞ」
まったく、この人には私は勝てないんだと思った。
「うん!」
私は静かに頷いた。
「さっき、そこで看護士さんから外出の許可がやっと降りたって聞いた。それから、私達忙しいから、よろしくねって……。ほら、これ車椅子!」
病室に着いて間もないのにその人が慣れた手付きで車椅子の準備をする。
もしかして、看護士さん達に教えてもらったんだろうか。
「慣れてるんだね……、車椅子」
「いや、さっきそこで看護士さん達にしっかりとレクチャーしてもらったばかりさー……」
「……やっぱり、……そうなんだ」
私が自分で体を起こしてベッドの脇に座ると、その人が腰を屈めて大きな鳥が翼を広げるように両手を大きく広げた。
「さぁ、おいで!」
私の上半身の体重を早く自分にかけるんだと簡単に言う。
「えっ、……やだ!」
「どうして?!これから、車椅子に乗るのに……」
「だって、恥ずかしい……」
私はその人から顔を背けた。
「えっ、……今更──」
「、………」
私が一言返そうとしている間にその人は私をひょいと軽くお姫様抱っこをして車椅子に乗せてくれた。
「さぁっ、行くぞ」
まったく、この人には私は勝てないんだと思った。
「うん!」
私は静かに頷いた。