Get over it.
「等々痺れを切らして動き出すようね。」

やれやれとうんざりした感じで弥生さんが喋る。

でも、口角が少し上がっている。

「じゃあ、こちらも作戦会議といきましょうか。」

「はい、そうですね。」

弥生さんの言葉に応える私の口角も上がっている事だろう。



馬鹿な人達・・・

私が以前のままだと思っているのだろう、でも、残念ながら私も
この3年でかなり成長したのよ。



母からの電話から一時間程で、本家の応接室には主要なメンバーが
揃っていた。



「では、私から状況の概要を説明させていただきます。」

見た目まるで裏の世界に関わりなさそうな容姿の京さんが説明し出した。

「今回の発端は玲さんの義妹、有田愛美が若に惚れたことから始まり
 ました。
 ____________________________________________________
________________________________________以上です。」

京さんの説明が終わると、皆の顔が顰められる。

「懲りない女だな・・・。
 まぁ、誰に喧嘩を売ったのかキッチリ分からせなとな。」

怒りを抑えながら龍生が低い声を出す。





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