Get over it.
だが・・・二週間程経ち、私がお手洗いに行くと美乃里がいた。

「玲ちゃん、お願いがあるんだけど・・・ここから、出て行ってくれない。」

「え、どういうこと?」

「ここには、女は私がいればいいと思うの。玲ちゃんって邪魔なの」

「・・・邪魔?」

「そう、邪魔。早く出ていってね。」

笑顔で言う彼女の言葉が信じられなかった。


でも、それはその日を境に毎日続くようになった。

私は、一人になりたくなくて、毎日Barに行き、美乃里が来ると帰ようにして、
当たり障りがないように過ごしていた。

私の居場所をなくしたくないと思っていた。




学校から帰り部屋に着くと着替えてガーディアンに行こうと外に出た。

「ねぇ、話があるの、ちょっといい?」美乃里だった。

頷き後をついていくと向かいの公園に入った。

「まだ、出ていかないの?ガーディアンに二人も姫はいらないのよ。」

「私は姫ではないし、あなたに関係ないと思うけど」

「あんたの存在がイヤなの!早く出て行かなければ後悔するわよ」

「もう、関係ないでしょ。いい加減にして!」

私は馬鹿馬鹿しくなり、公園を後にした。



美乃里が私の後姿を見ながら、ニイッと口角を上げていたとは気がつく
はずもなかった。
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