雪の降る日
「……!?」

「ちょっ……と、さすがに、顔見て逃げられるのは、傷つく……」

「や、ちがっ……」

あの人だった。追いかけてきたの?

しかし、顔を見返せない。

「ちょっ……、ま、まって」

「待ってって言いたいのは俺なんだけども。言いたいことがたくさんあるんだけども」

「え、なんですか?」

「とりあえずおいでって」

ぐいっと手を繋がれて、春花は悲鳴を飲み込む。

互いに冷たい手に、熱が宿った気がした。
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