Donut Hole
彼の言葉に、私も頷く。だってドーナツが大好物だから。

ドーナツ屋さんに入ると、おいしそうなたくさんのドーナツに目が煌く。どれにしようか悩んだけど、一番好きなフレンチクルーラーを選んだ。

「俺、実は甘いのあんまりで……」

彼はエビグラタンパイを選ぶ。そして、お金を払って席についた。

「おいしい!」

「ほんとだ!うまい!」

おいしいドーナツに、二人で笑う。とても幸せ。生きていてよかったって思った瞬間かもしれないくらいだ。

「クリーム、ついてる」

彼が優しく私の口元を拭う。触れられたところが熱い。胸がまた高鳴って、彼をますます好きになっていく。

「ずっと一緒にいような」

「うん!」

このドーナツ屋さんは、私の中で特別な存在になった。



彼と付き合い始めて、早二ヶ月。順調に進んでいる、と思う。

最近は彼が忙しいということでデートはあまりできていないけど、ラインでのやり取りは欠かさずしているし、大学で会話だってしている。
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