一億円の契約妻は冷徹御曹司の愛を知る
雅臣の目が、愛しいものを見つめるように優しいのはなぜ?
ゆっくりと近づく唇から、逃げることができなかった。
さっきみたいな唐突なキスではなく、探るような、ためらうような速度で触れ合う。雅臣の唇の柔らかさがダイレクトに脳に伝わって、体が痺れる。
やがて雅臣は私の唇を割って、するりと入り込んできた。初めて感じる深いキスの感触に体が震える。それは熱くて柔らかくて、溶けてしまいそうなほどなまめかしい。
「結婚初夜って、いつのことをいうんだろうな」
唇を離した彼がぽつりとこぼし、私は目を上げる。
「入籍日のことなのか、それとも挙式日のことか」