一億円の契約妻は冷徹御曹司の愛を知る

「おう、もっと言え。かえって燃える。なんなら今ここで――」

「きゃ」

 雅臣にブラウスをまくり上げられそうになったとき、

「……なにをしてるんですか」

 ソファの後ろから声がして、ふたりで同時に振り返った。呆れた顔で立っていたのは坂城さんだ。

「気配を消して後ろに立つな!」

 一喝する雅臣にため息で答えると、「少しよろしいですか」と言って、坂城さんはソファの前に回り込んできた。

「挙式と披露宴のプランと、新婚旅行を含めたスケジュールについてご確認を」

 坂城さんがテーブルに広げた資料やパンフレットを手に取ると、雅臣はタブレットを操作してカレンダーのスケジュールと照らし合わせる。

「挙式なら海外でやる方がいいな。この披露宴は……」

「省けません。大事なお披露目ですので。国内でこの規模の披露宴を一度してくださるなら、あとはご自由に」

「だとさ。大丈夫か、愛」

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