負け犬の傷に、キス



このさっぱりしたクールな感じがかっこいい!
って、下っ端たちが盛り上がってたっけ。


うん、俺もそう思う。

俺にはないものを薫や柏は持ってる。




「ぎゃははは!!」



ピエロな男にロープを巻きつけ終えると、テンションの狂った男が、仲間を数人つれて俺のほうに突っ走ってきた。


待て待て! 待ってくれ!!
イノシシの大群か何かか!?




「お、お、俺……おいしくないです~~!!」




人を縫うように逃げていく。


テンションの狂った男たちはあきらめるどころか追いかけるのに燃えてる。



何なの! 俺を食う気なの!?

ヤダ! ムリ! やめてくれよおお!!



正面入口のほうまでやってきていた。


入口横に大きな木の板が立てかけてある。


あっ、もう1つのトラップ!
ここで使っちゃおう!




「お? 逃げんのやめたか? いい心がけだぜ!」

「板の裏に隠れやがったぞ!」

「バレバレだっての!」

「ぎゃははは!!」




男たちがゆっくり近づいてくる。


もっと……もう少し……

今だ!!


木の板を全力で押し倒した。




「うわあ!?」

「いっ」

「あ? 何だこれ!?」

「か、体が……!」




巻き込まれた男たちが、板の下から抜け出そうとする

……けどごめんな、それはできないんだよ。


板には粘着シートを貼りつけてある。


強力な粘着力だからはがそうとすると皮膚ごと持ってかれちゃうよ。


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