ワケあり花屋(店長)とコミュ障女子の恋

「心配くらいさせてほしいって思うのが、大切な仲間だろ」
「・・・」
「しんどい時くらい頼ってほしいって思うのが仲間だろ」
「・・・なかま・・・？」
海が椿の方を見る。その瞳があまりに優しくて、椿は一日の出来事を忘れてしまいそうになる。
「もうとっくに仲間だろ。椿は、Eternalの。俺と凌駕の」
椿の瞳がどんどん涙で満たされていく。
「椿は俺と凌駕のこと嫌いか？」
海が椿の顔を覗き込む。

椿は首をぶんぶんと横に振りながら海にこたえた。
「よし。じゃあ、ここにいろ。俺たちにもっと甘えろ。それでいいんだ。」
その言葉に椿はうつむいて涙を流す。椿の頭に海が手をのせる。
「もう、どこにも行かなくていい。ここにいればいい。お前がいる限り俺たちはお前のこと守る。守りたいんだよ。仲間だから」
頭にのせられた海の手のあまりの温かさに椿の涙が止まらない。

「椿は大切な仲間だよ。俺たちもお前が大切だ。」
「・・・」
「お前が俺たちを大切に思ってくれているように。もうとっくに俺も凌駕もお前が大切なんだよ。」
心の中で海は言葉を加える。・・・だから消えないでほしいと。命を投げ出すようなことはしないでほしいと。