ワケあり花屋(店長)とコミュ障女子の恋
凌駕が椿の体を支えようとすると椿は全身をビクンっと硬直させた。
その反応に凌駕は自分の手を放す。
「椿!?」
海が椿の方へ回ると、心配そうな凌駕が不自然に椿と距離をとっているところだった。

椿は肩で呼吸をしてる。
「椿。なか、入ろう。」
いつまでも店の外にいるのは危険だ。

海が椿の体を抱き上げる。

凌駕は海が触れても椿は体をこわばらせることはなく、むしろ全身を預けているように見えた。

「凌駕、店開けろ」
海の指示で凌駕が店の裏口を開ける。
すぐに海が椿を抱き上げたまま店の中に入った。
「凌駕、紙袋」
「はい!」
包装用の紙袋を凌駕が持ち海の元へ向かう。
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