ワケあり花屋(店長)とコミュ障女子の恋
椿の用意した水着はビキニの上から白の薄手のパーカーを羽織るタイプのもので、凌駕はいつも黒ばかり着ている椿の白い服装だけで、かなりどきどきしていた。

凌駕も海も水着になり、凌駕は椿とビーチに出て無邪気に遊ぶなか、海はひとり昼食のバーベキューの支度をしていた。

「すみません。おまかせしちゃって」
「いいんだよ。こっちのほうが俺すきだから。」
「そうなんですか？」
凌駕がトイレに行っている間に、椿はひとりバーベキューの支度をしている海のもとへ近付いた。
「まぁな」
海が少し寂しそうな顔をする。
椿にも、海がこの顔をするときは亡くなった奥さんを思い出している時だとわかってきていた。
「手伝います」
その言葉に海は椿の方に向かってペットボトルに入った水を投げた。

その水をキャッチする椿。
「まずは水分補給しろ。真っ赤だぞ？」
海の言葉に椿は自分の頬に触れた。
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