ワケあり花屋(店長)とコミュ障女子の恋
椿の過去を少し知った日から数日後。
海が市場でたくさんの花を仕入れて来た。
その花のほとんどが母の日のプレゼントにちなんだ花。

店の中も母の日の花束や花かごを中心にディスプレイすることになった。

海が花かごや花束をつくるなか、凌駕が店にディスプレイしていく。
椿は店の中に母の日にちなんだ飾り付けをする役だった。

何年か使用しているグッズが店の倉庫に眠っていて、椿はその中から母の日のフェアにちなんだ飾りを見つけ、準備を始めた。

「高いところとか、力仕事は声かけてね。」
凌駕が椿に言う。
「・・・はい」
相変わらず挙動不審な椿。
でも、自分の居場所を見つけた椿は確実に変わってきていた。

仕事をしている時の表情も少しずつ柔らかく感じる。
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