リベンジ学園
「これは僕もさっき知ったことなのだが、もう一通の紗栄子の遺書は、国の科学者チームの元にある。

どうやら小原紗栄子のもう一通の遺書は、日本で最高の科学者と言われている生神亮治の元に送られたらしい」



「生神亮治って、あの奇跡の科学者かよ。

でも、何で紗栄子がそんな人に……」



虎治のグループの一人の辰雄が加藤先生の口から出てきたビッグネームに驚き、声を上げた。



そして辰雄の言葉に続くように教室内がざわめき出した。



その様子を智恵は教室の隅で見ながら、紗栄子の遺体がすぐに科学者チームに引き取られていったことを思い出していた。



少しも関係がないと思っていた紗栄子の死と科学者チームが、今の加藤先生の話でようやく繋がり始めていた。
< 35 / 264 >

この作品をシェア

pagetop