お嬢様と呼ばないで


これを聞いた山下は3年の生徒の男子に建物へ走れ!と指示したが、疾風はちょっと待った、と山下の腕を掴んだ。

「あのサッカーゴールが邪魔です。退けないとヘリが」
「……よし。力のある奴は手を貸してくれ」
「先生。俺に任せてください」

ここでろくでなし生徒を脱した福岡が屈強な友人達とこの鉄のゴールを持ち上げ移動させた。

「いいぞ。後、もう一つだ」
「今度が俺達か……ふう」
「空手部の主将?」

驚く顔の疾風に3年空手部員はお安い御用と余裕の顔を見せ、自分達を見ているであろう校舎の生徒をチラ見する余裕を見せた。

「行くぞ!せーの。お?これは?」
「重?……先生も見てないで持ってくださいよ」
「バカ言うな!俺の腰を壊す気か?」

この時彼らの頭上にはバリバリバリ!とヘリの音がして来た。
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