お嬢様と呼ばないで


「私も」


「……そうだ!俺にチャーハン作ってくれよ」


「また?美友のは下手だよ……」


そんな彼女に疾風はニヤと微笑んだ。


こうしていいの!いいの!と幼馴染に推されて、美友は自宅に一緒に向かった。

桜色の夕暮れの並木道はどこか肌寒く、真新しい制服の二人は寄り添うように歩いていた。

二日目の下校はこうして怒涛の如く終わったのだった。




つづく

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