お嬢様と呼ばないで
「なんじゃそれは。どろどろじゃな」
「いいだよ!若いからこれで」
こうして今夜も楽しい気分で終えた美友は、翌朝スッキリした顔で登校した。
「どう?調子は」
「絶好調です。あの、ええと」
「俺の名前は海棠丈一郎。よろしく!」
「こちらこそ、あの、会議室ありがとうございました」
「アハハ。どうって事ないよ」
通学路を一緒に歩く二人の後ろ疾風は黙って歩いていた。
「でも、海棠先輩は勉強できなかったんじゃないですか」
「美友。この人は勉強なんかしねえよ」
「するよ?色んなお勉強をね」
そういって疾風に顎クイした海棠に彼はガン!と胸に頭突きをした。
「お前!」