お嬢様と呼ばないで
美友は嬉しそうに黒板の前に立ち、日永の手伝いを始めた。
「どうして美友ちゃんが手伝うのかな?ねえ、酒星くん」
「知らね」
「でも楽しそうね」
芹那、疾風、すみれにそんなことを言われてると知らない彼女はルンルン気分でチョークを持っていた。
「これがチョークなの?先生、書いていいですか」
「どうぞ。『クラス役員決定会議』でお願いします」
「はいはい。ええと……」
美友は日永の背後で書き始めた。
……ギャギィギ〜ギギャィー!……
「ぎゃああ!美友ちゃん!?その音止めて!」