お嬢様と呼ばないで


鶯沢は自分を指差していたが、これも拍手で決まってしまった。


「マジかよ……」

こんな頭を抱えて座っていた鶯沢のところに彼女は優しく囁いた。

「よろしくね。私の事は美友って呼んでね」

「あ。ああ。俺は鶯沢涼太。涼太で良いし」

「うん!涼太君」

「そこ!握手までしなくて良いだろう!」

こうして決定した役員は、後日の役員会に参加するように日永が説明した。
そしてこの日の午後は部活見学となったので、美友は友人達と自由見学に歩き出した。


「うわ?疾風君、あれは何部なの?」

「コスプレ部じゃね?」

「……まあ?クリエイティブね……」

昼下がりの校内は、この後さらに加熱していくのだった。


つづく



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